076925 ランダム
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Lee-Byung-hun addicted

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ball machines <4>

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サンタモニカは夜でも比較的治安がいい。

エリザベスの家は海を臨むコンドミニアム。

広めの2LDKのテラスからは砂浜と海が見渡せる。

夜は波の音がより一層聞こえる。

ここに越してきて一週間。

彼がこの家に来たことはまだない。

この日も一人、波の音をテラスで聞きながら揺は彼のことを想っていた。

「さて。ワインでもいただきますか」

揺は彼の好きそうな赤ワインのグラスを傾け、ソファに腰掛けるとノートPCを開いた。

そこには“The Good, The Bad, the Weird”のポスターと韓国での前評判の記事が載っていた。

「この時期に編集作業に必死ってことは・・監督・・やっぱカンヌですよね・・」

揺は嬉しそうにつぶやいた。

揺は三年前のことを思い起こしていた・・・。

あの頃はまだ彼に出会ってなかった・・。

そして出会った頃のこと・・

それからのこと・・

とても三年もたったとは思えないほど短く感じられたが、
忘れられない思い出はたくさんあった。

彼のことを想いながら揺はいつのまにか浅い眠りについていた。






揺り動かされた揺はそっと目を開けた。

「また寝ちゃった?・・・あれ、ビョンホンssi・・・
なんだ・・・来てくれたの?」

寝ぼけながら声をかける。

「あなた誰ですか。ここはリズの家です」

薄目を開けると目の前で見知らぬ男がそうつぶやいた。

「え?え?ええっ?わぁ~~~~誰誰?あなた誰?」

揺はそう叫び声をあげると飛び起きてソファの上に立ち上がった。


            


「何だ・・そうだったんですか。
いや、僕も学会で出かけてて、彼女から留守電入ってたんですけど、
聞かないで飛び出してきちゃって・・」

ロバートはそういうと恥ずかしそうに頭をかいた。

彼の話によると、リズとはステディーな関係。

何でも南カリフォルニア大学の映画芸術学部で助手をしているらしい。

「今頃、リズ楽しくやってくれてるといいけど・・。
そうだ電話してみたら?
今、向こうは・・・朝の6時だからきっとおばあちゃんと体操してるわ」

揺はにっこり笑うと受話器をとり、下落合に電話をかけた。

「あ・・もしもし?不二子さん?おはよう。
え?ビョンホンssi?いないわよ。
仕事。うん。結構忙しいみたい。
それよりリズどう?
 はははは・・良かった。
きっと楽しんでくれると思った。
起きてるかな。今、彼がここに来てるのよ。
え?ああ・・かっこいいわよ。
ジョシュに似てる。
不二子さん、リズんちの電話だから早く替わってあげてよ」

不二子とひとしきり話し込んだ揺はロバートに受話器を渡した。

楽しそうにリズと話す彼を眺め・・・・「いいなぁ~」揺は大きくため息をついた。




すると、不意にドアブザーが鳴った。

「こんな時間に誰だろう?」

怪訝そうにドアを開けた彼女。

「揺・・やっと来られたよ」

「うそ」

ドアの外からなだれ込むように入ってきた彼は、
寸暇を惜しむように揺を抱きしめた。

そして壁に彼女を押し付けると激しく唇を貪った。

キスをしながらモゴモゴと必死に訴えかける揺。

「何!くすぐったいな。久しぶりなんだから・・話は後」

諭すように彼はそういうと揺の背中に手を伸ばし、
ホックに手をかけながらまたキスをする。

「だから・・あれ!」

揺はたまらず彼を制止してリビングを指差した。

そこには受話器を持ったまま呆然と二人を見つめるロバートの姿があった。

「何で・・・・男がいるんだ?」




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